<衆院代表質問>政治とカネ、追及不発 首相淡々とかわす(毎日新聞)

 1日の衆院代表質問には自民党の2氏が登壇した。谷垣禎一総裁は「鳩山政権は小沢独裁」と断言し、鳩山由紀夫首相と民主党の小沢一郎幹事長の深い関係を印象づける演説を展開した。一方の石原伸晃組織運動本部長は、1月29日の施政方針演説で首相が引用したマハトマ・ガンジーの「七つの社会的大罪」を素材に、皮肉たっぷりに追及した。だが首相は淡々と答弁をこなし、両氏の“挑発”には応じなかった。【鈴木直、野原大輔】

 「小沢独裁」「小沢政権」「影の総理大臣」−−谷垣氏はさまざまな表現を繰り広げて小沢氏の「政府・民主党支配」を強調してみせた。その中で「小沢独裁」は、「政治とカネ」だけでなく10年度予算編成にも及んでいると指摘。小沢氏がまとめた党の要望事項がそのまま反映された点を指摘して、「選挙至上主義に偏った小沢幹事長のさじ加減一つで決められた」「密室で天の声や鶴の一声で予算・税制が決定された」と指弾した。

 鳩山首相は「党からの要望は国民の声の集約の結果」などと反論し、「小沢独裁」との見方を否定した。昨年秋の臨時国会では首相の長すぎる答弁に野党側が不満を漏らす場面もあったが、谷垣氏への答弁はわずか15分だった。

◆石原氏 普天間迷走を批判

 「普天間問題への対応こそ、ガンジーの碑に刻まれた理念なき政治そのものです」

 石原氏は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題を巡る迷走劇を、七つの大罪の「理念なき政治」だと断じた。

 子ども手当は「財源の裏付けも所得制限もない。労働なき富そのもの」。首相が実母からの資金提供を知らなかったとしていることを「良心なき快楽に酔っているのではないか」と切り捨てた。

 石原氏は、35分の持ち時間に40問以上を質問。さらに「首相は一体、ガンジー廟(びょう)の前で何を誓ってきたのですか」と挑発する場面もあった。だが、これまでの発言を超える答弁は首相から得られなかった。

◆目玉政策巡り応酬

 政府・与党にとり10年度予算案は、今夏の参院選に向けた「実績作り」となる。これを突き崩そうと、自民党の2氏は目玉政策を厳しく批判した。

 最初にやり玉に挙げたのは「子ども手当」。谷垣氏は「子供を育てることは一義的には親や家庭が責任を持つべきだ。子ども手当は現金をばらまく施策にほかならない」と批判した。鳩山首相は「子供の育ちを等しく社会が支援するもの」との理念で対抗し、バラマキ批判には「可処分所得を増やし、消費、景気向上に寄与する」と反論した。

 高校無償化では石原氏が「就学援助や低所得者への授業料無償化で十分だ」と指摘したが、首相は「進学率が98%の高校は国民的な教育機関。無償化は世界的な常識だ」と切り返した。

 石原氏は、農家の戸別所得補償制度についても「努力しない方が得をする、良いものを作る者がバカを見る」とこき下ろした。首相は「規模拡大によるコスト削減や高品質化などの努力をする農家が、所得を向上させる仕組みだ」と反論し譲らなかった。

 財源論で谷垣氏は、社会保障の安定財源を確保するために超党派の「社会保障円卓会議」を設置するよう提案した。だがこれにも首相は「まずは国会で審議するのが妥当だ」と応じなかった。

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